北海道石狩湾沿岸にある文化遺産「フゴッペ洞窟」で発見された、謎の刻画です。
この刻画には、翼をもつ有翼人、角や尻尾のある動物に仮装した有角人が描かれています。また、下の刻画のように、他にも、四つ指のシャーマン、丸木舟と海獣、死者の舟、動物たちの繁殖・繁栄を祈願する女性のシンボルなど、抽象化された刻画も数多く見つかっています。
刻画には、人や動物、舟など原形を推測できるものもありますが、一見無意味と思われる線や点、記号のような図形も多いです。それらは、現代人が意識する具象世界の線や点ではなく、古代人にとっての何らかの意味の表象や感情の心象だと考えられています。フゴッペ洞窟は、古代人が残してくれた不思議と謎に満ちあふれた魅力的な空間です。
若い頃より、フゴッペ洞窟の刻画に触発され、数十枚描いてきました。
これら三点は、すべて油彩画です。