2012年5月3日木曜日

北海道の野生馬、どさんこ。

どさんこうまの親子。

赤ちゃんです。

雪がうっすら残る4月末に撮影しました。


絵本『どさんこうまのはる』(福武書店/ベネッセ)は、僕の処女作です。初版が20年前の1991年2月でした。2000年には、韓国版(サムソン社)が出版されました。表紙や版型が日本版とは異なっています。
原画の画材は、基底材が石膏地の油彩画(古典画法)です。

『どさんこうまのはる』、この物語は北海道にエゾオオカミが生息していた時代のお話です。ドサンコ馬たちは、零下30度にもなる厳しい冬を、寒さと飢えに耐え、さらにとても恐ろしいオオカミやヒグマから子馬たちを守り、たたかってきました。この物語は、過酷な自然を生きぬいたドサンコ馬の生命力をテーマにしています。

すでに北海道では、自由に大地を疾走するオオカミたちの姿を見ることはできませんが、ドサンコ馬は今でも元気に生き続けています。ドサンコ馬のつぶらな澄んだ瞳からは、過酷な自然を生き抜いた姿を想像することはできません。しかし、今なお、野生に近いままの状態で、冬でも雪の中に放牧されている馬たちには、鍛えぬかれた先祖たちの生命力が立派に受け継がれています。(あとがきより)