絵本『こぐまの森』(偕成社/2005年刊)の制作中に撮影しました。
ここは、僕の地元、物語のロケーション近くの林道です。
迷い子を育てる優しい動物ヒグマ。
ヒグマの乳首は六個もあるのに、ふつう一頭あるいは二頭の子を産みます。
冬ごもりの穴の中での出産と子育ては、母熊にとって大変な仕事です。
二頭の飼育が限界なのかもしれません。
まれに四、五頭の子グマを連れた母熊を目撃したという情報を聞いたことがあります。
毎年、駆除によって母熊が保護されるたびに、子グマたちはみなしごになり、山中をさまよい歩きます。
そのような迷い子を、子育て中にもかかわらず自分の子として一緒に育てているのでしょう。
ヒグマにとって六個の乳首はむだではないのです。
(『こぐまの森』あとがきより)
ヒグマにとって六個の乳首はむだではないのです。
(『こぐまの森』あとがきより)