2022年3月30日水曜日

タブローの世界から(その4)
31年前の1991年に制作した油彩画です。タイトルは「雄鹿」。
基底材のパネルに木質が硬いイタヤカエデを使用。 膠(ニカワ)で貼った麻布に石膏と膠(ニカワ)による石膏地を制作しました。
技法は透明技法(グレーズ技法)。乾いた(酸化した)テールベルト(緑土)にバーントアンバーを重ねました。 白を使用しない濃淡のある水彩画のように透過して見える地色の明るさを最大限生かしました。
撮影地はペケレベツ河畔林です。 冬期間、雄は、雄鹿だけの群れで移動します。
こちらは、母鹿と雌の子鹿です。 昨年誕生した子鹿ですが、驚くほど立派に成長しています。
私のエゾシカをモチーフにしました絵本を紹介します。
「鹿ノ谷のウタラとイララ」(小峰書店/1991年)(表紙アクリル画/挿絵ペン画etc)
「北の森のけものたち エゾシカ」(アートリーブル/1992年)(アクリル画ect)
「海をわたるしかたち」(偕成社/1994年)(石膏地に油彩画)
「カムイの森」(森の出版社/2003年)(色鉛筆、ガッシュ画)